悪習癖による影響
19 Oct 2003 Update
口元に対する悪習癖としてまず挙げられるものに「指しゃぶり」があります。お子さんが小さな時にはとくに問題となることはありませんが、4-5歳になっても、口元に対する悪習癖が取り除かれないと、歯ならびに影響するおそれがあります。
指しゃぶり以外の悪習慣としては、唇をかんだり、爪をかんだり、頬杖をついたりすることなどが挙げられます。
○吸指癖(指しゃぶり)
指しゃぶりを大きくなってもしていると、子供の歯やアゴに悪影響を及ぼすことがあります。4-5歳になっても指しゃぶりが止められない場合には、注意する必要があります。
まずは子どもが寝ているときに、両親が意識して子どもの指を口から離すようにしてください。永久歯の前歯が生え始める(6歳)頃になっても、指しゃぶりをしていると、前歯が出てきたり、前歯が開いてかみ合わなくなったり、アゴ全体が前に出てきたりします。こうならないためにも、指しゃぶりをやめることを言い聞かせておく必要があります。
悪習癖を続ける素振りをみせたら、そのことを子どもに指摘してあげてください。子どもが自分の癖に気づくようになれば、自然と直すようになるでしょう。子どもにとって指しゃぶりなどをすることは、自分の気持ちを落ち着かせる行動でもあるので、すぐには止めることはできないかもしれません。それでも根気強く指摘し続けてあげてください。
○ 咬唇癖(唇を噛む癖)
上唇(うわくちびる)や下唇(したくちびる)を噛む癖があると、外見的には、くちびるの周りにあかぎれのような跡がついていることがあります。
下唇を噛む癖が長引くと、上の前歯が前に出て、下の前歯が奥に引っ込むような歯ならびになることがあります。上唇を噛む場合には、反対のことが起こります。
○ 咬爪癖(ツメを噛む癖)
幼児期から学童期にかけてみられます。上の前歯がやや前に出る歯ならびになります。
○ 弄舌癖(舌を歯に押し当てる癖)
舌を歯に押し当てる癖がある場合には、その部分の上下のかみ合わせが開いて、すき間が出来るようになります。
外見的にこの癖があるかどうかを見分けることは難しいのですが、歯のかみ合わせをみることにより、推測が可能です。上記の癖がない場合には、かみ合わせが開いていると、弄舌癖があることが予想されます。
○ 頬杖
頬杖をつくのは幼児期から学童期以降に認められる癖です。
頬杖をつくことが長年の癖になっている場合には、かみ合わせが深くなったり、アゴの成長が抑制されたりすることがあります。また首をある程度傾けて頬杖をついていると、かみ合わせの左右がずれることもあります。
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