歯痛の裏に心臓病
source: Life P.8, The Strait Times, 26 Feb '03
28 Feb 2003 Update
抄訳
予期せぬ心臓発作に気を付けろ。胸痛や無呼吸のみが心臓病の徴候ではありません。
ある中年の男性はアゴが痛くて歯科医院を訪れました。そこでむしばが発見され歯を抜くことになりました。痛みが残ったので、彼はまた歯科医院に行き別の歯を抜くことになりました。
数時間後彼は心臓発作で倒れました。彼はすぐさま病院に連れて行かれたので幸いにも一命はとりとめることができました。
National Healthcare Group心臓部門のDr Tanによれば、アゴの痛みは心臓発作の差し迫った徴候だという。むしばの存在も重なってしまったのだろう。
「心臓発作は時に違った症状として現れることがある。このことは心臓発作が起こる前に適切な治療方法を模索する機会を逸することにつながっている。」と彼は言う。
心臓発作による他の症状には胃腸障害、肩や腕の痛み、下痢、頻尿などがあります。
ストレスが加わった時(心臓発作時など)には交感神経が興奮してしまうことがあります。交感神経の興奮は体内の様々な部位に影響を及ぼします。むかつきを覚えたり、おなかがぐるぐるしたりするのは、胃腸が過剰に刺激されたからです。
Dr Tanによれば、心臓発作時に失禁をしたことがあったり排便の必要性を感じたりする患者がいるという。この現症は多くの人がトイレの中で心臓発作をひきおこすことがあることを説明できるものです。
心臓から大脳への神経線維はお腹やアゴの周りにも走行しています。
心臓に障害を受けることによって、心臓とおなじ神経の支配を受けている他臓器や他の部位(肩や腕)が同時に痛むことがあります。その後、胸の痛みが顕著ではないのに肩や腕が独立して痛むこともあるのです。
しかしながらすべてのアゴの痛みや肩の痛みが差し迫った心臓発作の徴候と考えることはありません。アゴの痛みは当然ながらむしばの症状に過ぎないこともあるのです。心臓病のリスクファクターが高い人にとっては、上のような症状は心臓が弱ってきているせいかもしれないと、時には考える必要もあるかもしれません。
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