高血圧
血圧は変動が大きく、一度測定しただけでは十分とは言えません。
正しい血圧の推移を、ご自身で理解しておくことは大変重要です。
歯科治療においては、すくなからずのストレスが加わったり、痛みを伴ったりすることがあります。また麻酔を使うことにより急激な血圧の変化が予想されます。
詳細について事前に歯科医にご相談下さい。
【チェック事項】
a. 血圧の数字(上下の数字)
b. 自覚症状(めまい、頭痛、呼吸の乱れ、動悸、息切れ、むくみなど)
c. 降圧剤の種類、服用状況
d. 合併症の有無、可能性
e. コントロールできているか?
問診では以上のことが尋ねられます。分かる範囲内でお答え下さい。もちろんご本人にも分からないところもあるかと思いますので、その際はお気兼ねなくご相談下さい。
【歯科治療との関係】
a. 麻酔には循環器系に負担の少ない麻酔を用います。
b. 血圧が非常に高いが、治療が必要な場合には、主治医とご相談の上降圧剤の舌下錠を用います。
狭心症
狭心症は心臓の栄養血管である冠状動脈が細くなったために起こる病気です。そのためストレスの負荷に伴う血管収縮(血圧上昇)は、狭心症の発作を引き起こす可能性があります。
詳細について事前に歯科医にご相談下さい。
【チェック事項】
a. 発作はいつどのように起きたか。症状、頻度、治療内容。
b. 心不全の有無(せき、痰、息切れ、夜間の胸の痛みなど)
c. 合併症の有無(弁膜疾患、高血圧)
d. ニトログリセリンの有無(有効期限の確認)
e. 服用中の薬
f. コントロールできているか?
問診では以上のことが尋ねられます。分かる範囲内でお答え下さい。もちろんご本人にも分からないところもあるかと思いますので、その際はお気兼ねなくご相談下さい。
【歯科治療との関係】
a. 麻酔には循環器系に負担の少ない麻酔を用います。
b. 発作の予防にはカルシウム拮抗薬の内服、ニトログリセリンのテープを貼ることがあります。この処置には主治医との連絡が必要です。
c. 発作時の対処法としてニトログリセリンなどの舌下錠をご用意下さい。
d. 心疾患によって歯やアゴが痛むこともあります(記事・解説)。詳しくは担当の先生にご相談下さい。
心筋梗塞
心筋梗塞は特に注意しなければ行けない病気です。
発作が起きた場合には素早い対応が必要です。
歯科治療は発作が起きた時から6か月は控える必要があります。歯科治療には少なからずストレスがかかる物であり、6か月という期間は再梗塞が起きやすい期間でもあります。発作後6か月が経過し、運動制限がなければ一般的な歯科治療も可能になります。
詳細について事前に歯科医にご相談下さい。
【チェック事項】
a. 前回の発作はいつ、どこで起きたか。どんな治療を受けたか。
b. 最近の体調は。前駆症状の狭心痛はないか。
c. 服用中の薬の状況、種類
d. 抗凝固剤の服用による出血傾向の有無。
トロンボテストなどの出血傾向の検査結果があれば教えて下さい。
問診では以上のことが尋ねられます。分かる範囲内でお答え下さい。もちろんご本人にも分からないところもあるかと思いますので、その際はお気兼ねなくご相談下さい。
【歯科治療との関係】
a. 麻酔には循環器系に負担の少ない麻酔を用います。
b. 発作の予防にはカルシウム拮抗薬の内服、ニトログリセリンのテープを貼ることがあります。この処置には主治医との連絡が必要です。
c. 抗凝固剤を用いている場合には、外科的処置の3日前からの薬の中断が必要です。術後止血が確認できたら、薬の再開をします。
d. 発作時の対処法としてニトログリセリンなどの舌下錠をご用意下さい。
e. 心疾患によって歯やアゴが痛むこともあります(記事・解説)。詳しくは担当の先生にご相談下さい。
不整脈
合併症を伴わない不整脈は特に問題はありません。
心疾患による不整脈や、高血圧・糖尿病・甲状腺疾患を伴う不整脈のある方はその旨をお伝え下さい。
不整脈は原因となる場所により症状が異なります。心房細動・心室性期外収縮・ブロック・同不全症候群などのご自身の病名を御存知の方はお伝え下さい。
詳細について事前に歯科医にご相談下さい。
【チェック事項】
a. どのような不整脈か。
b. 重傷度。症状発現時の対応策。
c. 服用中の薬の状況、種類
d. 全身疾患の有無。(糖尿病、心疾患など)
問診では以上のことが尋ねられます。分かる範囲内でお答え下さい。もちろんご本人にも分からないところもあるかと思いますので、その際はお気兼ねなくご相談下さい。
【歯科治療との関係】
a. 麻酔には循環器系に負担の少ない麻酔を用います。
b. 発作の予防には鎮静薬の内服が指示されることがあります。
低血圧
上の血圧の数字が100mg以下のことを言います。
詳細について事前に歯科医にご相談下さい。
【チェック事項】
a. 本態性の物か二次的なものか
問診では以上のことが尋ねられます。分かる範囲内でお答え下さい。他の病気によるもの、もしくは薬などにより血圧が下がっている場合にもお答え下さい。
【歯科治療との関係】
a. 姿勢はゆっくりと変える。(立ちくらみ、起立性低血圧を防ぐ)
b. 術後の悪心・嘔吐・めまいへの注意