5 Worst TV Shows
-the Swanと審美歯科-

28 Dec '04 Update

先日(2004/12/25)のStrait Timesを読んでいたら、今年のベストテレビ番組・ワースト番組という欄がありました。ベスト番組には、Amazing RaceやSingapore Idolなどが並んでいました。ワースト番組にはSurvivorやthe Swanがありました。


The Swanと言う番組はいろいろな悩みをかかえている人に美容整形・運動療法・メンタルセラピーなどを施し、今までの人生をまるっきり違ったすばらしいものにしてみましょう、と言った趣旨の番組です。もちろん「みにくいアヒルの子」をもじった番組タイトルです。


昨日(2004/12/26)グランドチャンピオン(the crown of the Swan)が決まり、最後に残った3人の決勝進出者は、外見はもちろん、堂々とした挙動をみると、誰が栄冠をかぶっても不思議のないものでした。


ワースト番組に選ばれた理由としては、手術の風景などがゾッとすると言ったものでした。


さて、そのスワン美容整形チームには歯科医師も含まれていました。
明眸皓歯、きれいな歯ならびは欧米系の人にとっては笑顔の必要条件になっています。日本人からみると、やや片寄りすぎているのではと思うぐらいの傾向です。日本人で例えると、新庄剛志(日本ハムファイターズ)ぐらいの白い歯を求めているようになっています。


その歯科医師(Dr Worth)の経歴をみると、ABC、NBC、KCAL 9およびディスカバリーチャンネルにも紹介され、Vogue, Elle, Instyle, Marie Claire, Riviera, Angelino, Variety, Orange Coast, Coastや Travel & Leisureなどの雑誌にも特集されたことがあるとされています。


当歯科医師自身、生まれつき歯がないところがあって、前歯のブリッジや冠に見劣りを感じていたそうです。これらを完全なものにするために審美歯科を目指したようです。


実際の処置手順などはテレビでは見せてくれないので、術前・術後しかみることは出来ませんが、外見の変化はまさに劇的なものでした。


ここで紹介された治療は、単に審美歯科のみにとどまらず、必要であれば歯周歯科治療専門医(periodontist)や歯内歯科治療専門医(Endodontist)がしっかりとケアを行って治療を進めていました。この辺りは明らかに日本と違います。一時的な見た目だけにとらわれることなく、その先もしっかりと責任を負える治療をするという姿勢がしっかりとしています。この番組は、審美歯科というイメージを大変良くしたのではないでしょうか?


The Swanの様に外見を一新させるような治療(審美歯科)は、場合によっては今ある歯を削ってクラウンやベニアによって、形態を整えたり色調を改善したりすることがあります。こういった治療を進める際には、まず治療の経過と結果により生ずるメリット・デメリットを良く担当医師とご相談してください。そしてその後のメインテナンスをしっかりと相談できる関係を保つ事はさらに重要です。


番組ではさらにカウンセラーが付いて、心のケアまでもしていました。歯科医師は歯に対する専門家なので、心のケアまでは十分に出来ませんが、治療を行うに際してのメリット・デメリットは心得ています。術前の説明により、治療結果についての行き違いのイメージをなくすことができれば、歯科医師および患者にとって満足のいく治療に結びつくはずです。心から笑顔を見せることが出来るのは素晴らしいと、番組を見て思いました。


歯は出来ることなら生涯保ちたいものです。しかしながら人(歯科医師)の手を加えなくてはならないこともあります。審美歯科に限らず、一般的な歯科の治療についても同じことが言えます。一度治療が終了した後、メインテナンスをきちんとしていくことが歯を長く保つ上で重要なことです。


私の個人的な意見ではthe Swanは大変面白い番組でした。米国ではシーズン3まで進んでいるようなので、次のシーズンが今から楽しみです。

 

もどる  次へ

目次

Home

 

Copyright © 2002-2011 by Dr K. Sakurai, Ko Djeng Dental Centre Pte Ltd. All rights reserved.
All articles, including photos, illustrations and animations, are produced by K. SAKURAI.
記事についてのお問い合わせはメールにて対応致します。