臭い息をそのままにしないで!口臭は治療できます。
Today:10 May 2005 p.342
Update: 12 May 2005
【抄訳】
ゴミ箱のような臭いのする息は、もはや笑い事ではありません。
口臭の90%は口の中に問題があります。
ばい菌が舌の上や歯周ポケット、歯と歯との間に溜まっているのです。細菌がタンパク質をアミノ酸に分解する際に、イヤな臭いの元になる揮発性のイオウ成分を放出するのです。
多くの人は、すぐに臭いになれてしまうため、自分の臭い息には気づきません。
その一方で友人は臭いに気づいていますが、事を荒立てないように礼儀をわきまえているのです。友人はあなたが口を開けるたびに遠ざかっていくかもしれませんし、愛するパートナーは身体的な接触を避けるようになるかもしれません。さらに悪いことには、自尊心や自信が社交界で音を立てて崩れてしまうかもしれません。
ミントを食べたり、すぐに歯を磨けば、口臭は一時的には良くなります。
しかしながら、問題が長引いたり、いろいろ問題を引き起こしたりするようであれば、口臭の原因は様々なことが考えられるため、包括的な歯科検診が必要となります。
口臭のほとんどは歯科的な問題により起こります。虫歯、歯周病、不清潔な状態、喫煙、香辛料の強い食べ物の摂取、口腔内乾燥症(脱水症状)などがあります。時には、口臭が糖尿病や肝臓・腎臓の病気のような全身的な疾患の症状として現れることもあります。そのため、歯科医側が口臭の特別な原因を発見できなかった際には、次のステップとして耳鼻咽喉科のような他の専門会に診てもらうこともあります。
お口の中の細菌を減らすような、または歯周病を改善するような治療と平行して、歯科医は衛生指導や食事などの専門的なアドバイスもしてくれます。
口臭の予防には、歯をしっかり磨き、フロスやデンタルリンス(うがい薬)を使うようにしましょう。必要であれば舌の上も磨いて下さい。定期的な歯科検診とクリーニングも必要です。また水を多く飲み、砂糖なしのガムをかむことで、唾液の流れを活発にするのも、具体策になります。
【解説】
今回の記事はシンガポールヘルスプロモーションボードとの協同記事です。口臭についての理解を深めるものです。口臭による影響をシリアスに書いています。
口臭については以前の解説記事にも書きましたが、自覚症状は特にないので、自己申告する方のほとんどは、急性症状のある方や健康にかなり気を遣っている方です。本当に自覚すべき人は、上の記事のように、鼻が慣れてしまって気づきません。
他人が明らかに気づく口臭は、本人が歯科治療を受けた後、本人が気づかない内に口臭も治っている事がほとんどです。家族などの近親者に、口臭がしなくなったと後から言われて、気づくこともあります。
テレビでは公衆のエチケットとして、デンタルリンスのCMが流れています。デンタルリンスには清涼感や消臭剤が入っていますので、本人や他人に少なからず、リンスの効果が分かるようになっています。(自分の臭いは慣れているので、なかなか分かりません。そこですっきりとした別の感覚を与える事で、心理的な効果を与えています。)
しかしながら消臭剤は一時的な効果です。慢性的な原因が存在している場合には、それに対する処置が必要になります。ほとんどの場合はお口の中の問題です。
ただ、口臭は自分では分からないので、口臭があることを自覚するには、やはり近親者がそれとなく伝えるしかありません。上の記事のようなシリアスな事件が起こらない前に....
Copyright © 2002-2011 by Dr K. Sakurai, Ko Djeng Dental Centre Pte Ltd. All
rights reserved.
All articles, including photos, illustrations and animations, are produced by
K. SAKURAI.
記事についてのお問い合わせはメールにて対応致します。