根の治療 -はじめに-
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要旨 いわゆる歯の神経の管は細かく複雑な走行を示しています。この管を清掃消毒し、細菌の再感染・再増殖を引き起こさないように封鎖します。手技の正確さ・清潔さが通常治療以上に求められる治療です。 |
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歯の中の治療は外見が変わらないため、治療のイメージがわかりにくいのではないでしょうか。この治療を受けた人なら、針みたいなものをさして、薬液で洗っている、というイメージがあるかもしれません。何をしているのでしょうか?
歯の中の治療は、歯の神経を取る治療と根の先にある病変にアプローチする治療の2種類があります。どちらも複雑な走行を示す歯の神経に対して、隅々まで清掃・消毒をすること、再感染が起きないようにぴったりと詰め物をすること、が求められます。
歯の中の清掃・消毒はヤスリが付いた針のようなものを使ってきれいに整形し、薬液をしみこませることによって隅々までの消毒を図っています。歯の中の詰め物は可塑性の材料を使って行います。可塑性とは形が変わることをいいます。整形した根の形にぴったりと密着するように、力を加えたり熱を加えたりして、隙間無く詰め物をします。
いわゆる歯の神経の管は根の先端で最も細くなった後、骨へとつながっています。治療では最も細くなっている根の先端の所まで治療を行っています。これより先は生活組織である骨であったり、膿の溜まっているところであったりします。どちらにしても体の中へと通じる入り口の所までの治療となりますので、通常の治療以上に感染予防に気を遣う治療となります。
もちろん通常の治療においても、治療中の感染を予防するよう器具の消毒を万全に行っています。ここでの治療では更にこまめな薬液による消毒を行ったり、新たな感染の予防や唾液の侵入を予防するためゴムのカバーを歯に掛けたりします。
治療には大きく分けて3つのステップがあります。
1. 髄腔開拡:歯の中の部分が見えるように穴を開けていくこと
2. 根管拡大:いわゆる歯の神経の通り道(根管)の清掃
3. 根管充填:歯の神経の通り道の部分への詰め物
以下のページはこの3つのステップについて紹介します。
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