17 Sep 2003 Update
歯の亜脱臼（動揺・振盪）
歯がぐらぐらしている場合は、まず歯の位置が変わっていないかどうかを確認してください。もし永久歯が飛び出していると感じたら、可能な限り元の位置にもどすように歯を押し戻してください。
乳歯の場合には、歯の生え始め〜歯の抜け替わりのどの時期に当たるかによって治療内容が変わってきます。歯の抜け替わりにさしかかっている場合には抜歯になることもあります。
歯科医院では歯の動揺に対して、歯の根および骨に異常がないかをレントゲン写真にてチェックします。とくに異常はないけれども、歯の動揺が顕著な場合には、両隣の歯を支えにして歯を接着固定することもあります。
歯の固定は数週間で外します。その時、歯を強く打った衝撃で、いわゆる歯の神経（歯髄）が生活力を失っていないかをチェックします。歯がずれたことで、歯の神経に血液が回らなくなると、歯の神経が壊死してしまいます。歯の神経が壊死すると、外見的に顕著な症状として、歯の色が暗くなってきたり、歯ぐきが腫れてきたりすることがあります。外見的に著名な変化が出ている場合には、可及的速やかに根の治療が必要になります。
受傷直後はショック状態にある歯の神経も、数週間を経てショックから立ち直り、血流を取り戻すことがあります。そのため、すぐに根の治療を行うことはしません。
とくに歯根成長期や乳歯の歯根吸収期では根の先が閉じていないため、血液の再供給を受け入れやすいため、しばらく定期観察を続けることもあります。歯の生活力が認められない場合には、ひと月ごとに生活力のチェックを繰り返し、数か月後にも反応が見られない場合には、根の治療をすることがあります。
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